この記事では、ジャーナルの査読者・編集者が論文の採否を判断する際の重要なポイントと、それに対してメディカルライターが提供できるサポート内容についてご紹介します。
研究のデザイン・結果の取り扱い
・研究デザインが不適切
・統計解析手法が不適切
・新規性が欠如している
→残念ながら、これらの問題に対してメディカルライターができることはほとんどありません。研究開始前に、統計専門家に相談しながらしっかりした研究計画を立てることが大切です。一方、致命的でない問題であれば、Limitationsに記載することで容認される場合もあります。
論文の構成
・論理展開がわかりにくい
・主張が結果に基づいていない
・引用文献が不適切
・図表がわかりにくい
・投稿規定に沿っていない
→メディカルライターが最もサポートできる部分です。客観的な視点で全体を見直し、読みやすく論理的な論文に整えていきます。
文章の正しさ
・誤字脱字や文法の間違いがある
・文章の意味がわかりにくい
→Grammarlyなどの文法・スペルチェックソフトや、英文校正サービスによって改善が期待できる部分です。できるだけ単純で短い文を使って執筆しておくことで、その分野の専門家でない英文校正者にも内容が理解しやすくなります。
*この記事を執筆するにあたり、康永秀生先生の著書「必ずアクセプトされる医学英語論文 完全攻略50の鉄則」に書かれている査読者・編集者が採否を判断するポイントを参照しました。